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神様の悪戯

第1章 レイプ


「ねぇ、こんな所でどうしたの?」

突然声をかけられ、顔を上げた。

黒いスーツに身を包んだ、30代前半くらいの男が私を見下ろしていた。

切れ長の目が私を見つめる。

私が何も答えないでいると、男はしゃがみ込んで私の顔を覗き込んだ。

「その様子だと、男に犯されたって感じかな?」

破れた服を見てそう思ったのだろう。

「…だったら何?」

そう言うと、男は口元に弧を描いた。
胡散臭い顔だ。

「家どこ?送ってくよ。」

「…ほっといて。」

「家族が心配するんじゃない?」

「家族なんていない…。」

そう、こんな時…私には帰りを待つ家族も慰めてくれる友達もいないのだ。

急に自分が滑稽に思えた。

「じゃあ、うち来る?」

男の言葉に驚いた。

でもどうせ、この男もセックスしたいだけだろう。

私の心を見透かしたように、男が言った。

「あ、別に俺は犯したりしないから。」

「そんなこと、信じると思ってんの?」

「まぁ、普通信じないか。」

男は鼻で笑った。

何こいつ…馬鹿にしてるの?

腹が立って男を睨み付けた。

男はまた鼻で笑うと、傘を捨てて私を抱き上げた。

「ちょ、ちょっと…っ。」

男は何も言わずに、公園の脇に停めてある黒いベンツの助手席に私を乗せた。

自分は運転席に乗り、そのまま車を走らせた。
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