第1章 レイプ
私が犯されている間、ひなこは彼氏と楽しそうに歌を歌っていた。
私は抵抗もせず、早くこの悪夢が終わるのを待った。
何度も中に出された。
最悪だ。
しばらくして男達は満足したのか、私から離れた。
「この女、泣きもしねぇからちょっとつまんなかったなー。」
男の一人がそう言った。
私は黙って服を整え、ひなこを見た。
ひなこは私と目を合わせようとしなかった。
私は鞄を持って部屋を出た。
外は、雨が降っていた。
そう言えば、今日から梅雨入りするとか天気予報で言ってたな。
アパートに帰りたいのに、帰り方が分からない。
私は偶然視界に入った公園のベンチに座った。
冷たい雨に、体温が奪われていく。
全身ずぶ濡れだ。
頭の中を整理したくても、空っぽで何を整理すればいいかも分からなかった。
ただ呆然と、一点を見つめていた。