• テキストサイズ

【カラ松】【一松】DRINK ME

第4章 にごったあおはあかまじり【一松】


「カラ松くんっ!!」

思い出した。

全てのことを。

どうして忘れてしまったんだろう。

こんなに大事な人を。

ふと、自分の描いた絵を見やる。

「カラ松くん……会いたいよ、帰らなきゃっ!!」

駆け出してドアノブを回す。

ガチャガチャ。ガチャガチャ。

何度ノブを回そうと、何度ドアを叩こうと、

その扉が開かれることはなかった。

「ひっく、う、ひっく」

言いようのない焦燥感に、とめどなく涙が溢れてくる。

このまま、私は、どうなってしまうのだろう。

焦りとは裏腹に、この小さい体は眠気を訴えてきた。

「カラ松くん……」

何度呼んでも、届くはずのない名前を呼びながら、

トト子は、画用紙に突っ伏すように眠りに落ちた。
/ 19ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp