第14章 とある日のとある日常【2】
緑の点が消える
ーーーしてやられた
「くそ、波江か……ちっ!」
最後に表示されていたのはあの公園のはずだ
俺は走り出した
そして公園に駆け込んだ
するとそこには……
「あ、あれ?臨也?」
亞璃亞が心底驚いた顔でこちらを凝視していた
「あら、遅かったわね」
「波江……覚えてろ」
「あら怖い、後は任せたわね、私はもう寝るわ」
「え、ちょ、波江さ……」
亞璃亞は手を伸ばすが波江は手を振ってそのまま歩いていった
「あ、あのね、臨也」
暗くてもわかるくらい顔が赤い
「お、怒ってる?わけないよね、あの、でもね、ありがとうって言うか、その……」
起こってない?そんな訳無いじゃないか、
亞璃亞が珍しくもじもじしている
これが俗に言うデレと言う奴だろうか
……やばい、
これは早く終わらせないと
今まで抑えてきた『俺』が抑えきれなくなる
「これは手強いな……」
暗い空に向かって呟いた