第6章 何処にも行けない【十四松、一松】
「あああっ、あっ……!」
一松「あー、超いい眺め」
「んうっ…うっ! 一松くっ……」
さくらは、僕の首に両腕をまわして、そのまま抱きついてきた。
一松「早く動いたら?」
「ど、どうやって……?」
一松「そのまま腰振るんだよ。こうやって」
ぐん、と下からさくらを突き上げる。
「ひっ…! わ、わかった…自分で動かすから……!」
さくらは、ぎこちない動きで腰を上下させた。
しかし、だんだん、その動きは激しく速く変わっていく。
「んっ……んんっ! はあっ、あんっ、一松くんっ」
一松「っ……なに」
「一松くんっ……これ、イイっ」
一松「あっそ。よかったね」
僕とさくらは、どちらからともなく唇を重ね合った。
上下に動くさくらの首の裏に手を回して、唇が離れないようにして、深く舌を絡め合う。
そして、反対側の手で、揺れるさくらの胸をつかんだ。
「あんっ……ん、ふ」
合わさった唇の間から、さくらの色っぽい声が漏れ出す。
一松「はっ……あんたの感じた顔……さいこー」
「いやっ……や、変なこと言うなっ……」
一松「てか、ここ、十四松のと合わさってぐちゃぐちゃだね。僕、もうイキそう……」
ぐちゃぐちゃになったさくらの中に、我慢できず、精を叩き付ける。
その瞬間、さくらも声をあげて絶頂を迎えた。
今日二度目の絶頂に、体力も限界だったらしく、さくらは、そのままぐったりと僕に体重をあずけた。
「はあ……はあ……はあっ」
肩で息をするさくらを、そっと抱きしめる。
本当は、もう一回シたかったけど、今日はこの辺にしといてあげよう。
ただ……
僕は、さくらの首筋に唇を寄せて、そこを強く吸い上げた。
「つっ……なっ、なに?」
一松「キスマーク。僕のっていう証」
その言葉に、さくらは、頬を赤くした。