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【おそ松さんR18】君がため

第49章 あなたに貰ったもの《おそ松END》




その日は、雲ひとつない晴天で、外は蒸し暑いほどだった。

わたしは、朝からアイスを舐めながら居間でゴロゴロしていた。


今日は、何もする気になれない。

それは、みんなだって同じはず。

そう思っていた。


しかし、お昼過ぎ。

お昼を食べ終わって2階に行こうとしたとき、


おそ松「さくら、プール行こうぜ〜」


と、おそ松くんが突然言い出した。


「えっ、プール?」

おそ松「うん。屋内プール。ほら、駅前にあるじゃん」


確かに、そんなのが駅前にあった気がしないでもない。

利用したことは、一度もないけれど。


「それって、2人で行くの?」

おそ松「そうだけど……2人が嫌なら他の奴らも誘うよ?」

「あ……いや、別に2人が嫌ってわけじゃないよ」


おそ松くんと2人でプール……

なんか、不思議な感じがする。


「あ……でも、わたし、水着とか持ってない……」

おそ松「んなの行く前に俺が買ってやるよ。てか、一緒に選ばせてよ」

「えっ……いいの?」

おそ松「あたりまえ」


おそ松くんは、八重歯を見せて、ニシシと笑った。

おそ松くんがものを買ってくれるなんて…めずらしい。


「ありがとう、おそ松くん」

おそ松「いいっていいって。じゃ、そうと決まれば、さっそく行こうぜ」

「うんっ」


プールに行くだけなら、別に特別な支度はいらない。

持っていくものだって、タオルとヘアゴムくらいだ。


外に出ると、もわん、と蒸し暑い空気が身体を取り巻いた。


「うわあ……夏みたいだね」

おそ松「んー、歩いて行くのやだよな、この暑さじゃ」


おそ松くんは、そう言って、ポケットから見た事のない鍵を取り出した。


「……それ、なんの鍵?」

おそ松「これの鍵」


そしておそ松くんが指差したのは、松野家の駐車場に停めてある白いワゴン車。

つまり……これは、車の鍵ってこと?



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