第42章 桃色《逆ハーEND》
昨日の一松くんとの行為のせいで、全身が痛い……
それに、身体がとてもだるい……
結局、今日も、お昼すぎまで寝てしまった。
起きて居間におりていくと、テーブルの上に、メモが置いてあった。
『みんなでハローワークに行ってきます。チョロ松』
なるほど……だからみんないないのね。
でも、チョロ松くんがメモを書いたあたり、きっと彼が他の兄弟を無理矢理ひきずって出かけて行ったんだろう。
目に浮かぶ。
思わずくすりと笑みがこぼれた。そのとき。
???「さくらちゃーん♡」
背後から、身体に腕を回された。
「っ……え、トド松くん?」
驚いて振り向くと、犯人はトド松くんだった。
トド松くんは、わたしと目が合うと、にっこりと笑って、わたしの頬にキスをした。
「ちょっ……トド松くん、ハロワに行ったんじゃなかったの?」
トド松「うーん……行ったけど、つまんないから帰ってきちゃった」
「つまんないって……トド松くん、ハロワに何しに行ったのよ……」
前にカラ松くんに聞いたけれど、トド松くんは、受付のお姉さんをナンパして、連絡先を交換するために、ハロワに行っているらしい。
おおかた、今日は、狙い目の女の人がいなかったんだろう。
トド松「ねえ、僕ひまになっちゃったからさ、いっしょにカラオケ行こっ?」
「えっ、カラオケ?」
トド松「うん。ちょうど、駅前で配ってたカラオケのクーポンもらったんだよね〜」
クーポン……なるほど。
でも、たまにはカラオケもいいかもしれない。
トド松くんと最後にいっしょにカラオケに行ったのなんて、たぶん高校のころだ。
「うん、いいよ〜。行こ行こー!」
トド松「おっ、さくらちゃん、めずらしく乗り気だね? やった♪」
トド松くんは、わたしの腕に自分の腕をからめ、嬉しそうに笑った。
アヒル口……あざとい……