第39章 赤と緑《逆ハーEND》
おそ松くんの唇が肌をかすめるたび、甘い声が漏れる。
まるで、全身が性感帯みたいだ…
おそ松「……ね、さくら。一松と付き合っててもいいからさ、これからも俺たちともこういうことシよ? な?」
「んうっ…あ、う……で、でも……っ」
チョロ松「てか、元はと言えば、さくらちゃんが僕のパーカーでひとりエッチしてたんだからさ……嫌とは言わせないよ」
そりゃあそうだ……
自分からあんなことをして、そしてそれをチョロ松くんに見られて……今更なにを言っても無駄だ。
おそ松「えっ、さくら、チョロ松のパーカーでひとりエッチなんてしてたの!?」
チョロ松「うん。おそ松兄さん、知らないでしょ?さくらちゃんはね、僕の匂いがだーいすきなんだよ」
おそ松「うわー、なにそれ! 超見たかった! ……ってか、チョロ松うらやましすぎ!」
「もっ、もう……なんで言っちゃうの! チョロ松くんのばか…!」
もう……恥ずかしすぎて沸騰しそう。
本人に見られたのも十分恥ずかしいけど、まさかそれをおそ松くんにバラされるなんて…!
しかし、その瞬間。
チョロ松「へえ……今、ばかって言った?」
「あ……」
チョロ松くんの顔に、黒い笑みが広がった。
……まただ。なんか、よくわからないスイッチ入れちゃった。
「ご、ごめ……」
チョロ松「さくらちゃんは、自分の立場を理解してないみたいだね?」
おそ松「おっ、なになに? チョロ松スイッチ入っちゃった? チョロ松がその気なら、お兄ちゃんも頑張っちゃうよ〜♪」
おそ松くんは、そう言って、八重歯を見せてにたりと笑った。
……どうやら、チョロ松くんだけじゃなく、おそ松くんもスイッチが入ってしまったらしい。
変なことを言わなければ良かった……
おそ松「…じゃあ、まず、体勢変えようぜ? 今度は俺がさくらの正面に行きたい」
チョロ松「あー、そういうことね」
えっ……どういうこと?
どういうことか理解できないわたしを置いて、おそ松くんとチョロ松くんは、完全に通じ合った様子で、顔を見合わせてうなずいた。
それを合図とするかのように、おそ松くんの手が、わたしの腰を抱き寄せる。
そして、そのまま、くるりと身体を回転させられた。