第34章 青空と君の背中《カラ松END》
『さくら〜、帰ろ〜!』
「ごめん! わたし、部活に入ることになって……今日から放課後は部活に行かないといけないの! だから、先に帰ってて〜」
『えっ!? 部活? あんたが?』
「あーっ、今どうせ続かないって思ったでしょ? 今回は大丈夫。中学のときみたいにはなりませんっ」
『そう……それならいいけど。ちなみに訊くけど、何部に入ったの?』
「んーっとね……演劇部!」
『演劇部〜? なんでまたそんな縁のなさそうな部に?』
「ふふっ、ひみつ!」
そう……これは、わたしだけの秘密だ。
誰にも言っていないし、これからも言うつもりはない。
……松野カラ松くん。
彼こそが、わたしが演劇部に入ろうと思った動機である。