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【おそ松さんR18】君がため

第31章 僕を選んで《トド松END》




トド松「……なんか、幸せだなー」


不意に、トド松くんの唇から、そんな呟きがもれた。


トド松「こうやってさくらちゃんの傍にいられるだけで幸せなのに……僕はそれ以上を求めちゃうからだめなんだよね……」

「トド松くん……」

トド松「この前は、ごめんね?」

「え?」

トド松「図書館で……僕、あのとき、一松兄さんにすごく嫉妬しちゃったんだ。それで、あんなことを……」


トド松くん……もしかして、ずっと気にしててくれたのかな?

前に、首を絞められたときも、トド松くん、すごく気にして家出しちゃったくらいだから……


「いいよ、そんなの。別に気にしてない…」

トド松「さくらちゃんは、優しいね。でもね、さくらちゃん。その優しさが、僕たちをだめにしてるんだよ?」

「えっ……?」


それってどういう意味?とたずねようとしたけれど、

次の瞬間、トド松くんは、すうすうと寝息をたて始めた。


「え……? トド松くん?」


うそでしょ?

このタイミングで寝ちゃったの?

もう〜〜!


「トド松くーん……重いよ……せめてわたしの上からおりてー」


それにしても……トド松くん、可愛い寝顔だなあ。

睫毛長いし、口とかむにゃむにゃしてて小動物みたいだし。

てか、お肌すべすべ…… なにかお手入れとかしてるのかな?


そっと、トド松くんの頬に触れてみる。

ふにっ、と柔らかな感覚が指先に伝わってきた。


「トド松くん……」


胸の奥から、愛しいという気持ちがふつふつとこみ上げてくる。


トド松くんは、とてもいい人だ。

優しくて、わたしのことを純粋に愛してくれて、わたしのことを気にかけてくれて……


この人の気持ちに応えられたら、どんなにいいだろう。



カラ松くんのことは好き。一松くんも好き。

でも、きっと、この人を愛したら1番幸せになれるって、心のどこかでずっとわかっていた。


「トド松くん……ごめんね」


わたしは、眠るトド松くんの唇に、優しくキスをした。



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