第27章 幸せになりたい《チョロ松END》
ガシャン……!!
廊下で、何かが割れるような音がした。
その音に驚いて、わたしとチョロ松くんは、思わず唇を離した。
「えっ……な、なんの音……?」
チョロ松「すごい音だったね……」
びっくりした……
でも、
今の音……
もしかして……
「だれかに見られてた……?」
そうだ……わたしたちが何の障害もなくふたりで生きていけるはずがないんだ。
この家にいる限りは……きっと、わたしは、誰かと好き合って付き合うことなんてできない。
「チョロ松くん……」
わたしは、チョロ松くんの顔を見上げた。
「わたしと、逃げてくれる……?」
そう言って差し出した手を、チョロ松くんは、ただじっと見つめている。
わたしは、あなたとだったら、どこへでも行くよ。
たとえ全部を投げ打っても、あなたと生きていきたいの。
あなたもそうだよね?
だから、この手を取ってくれるよね…?
<End...>