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【おそ松さんR18】君がため

第23章 どっちが好き?《おそ松END》




ちゅん、ちゅん、と小鳥がさえずる声で目を覚ました。


……もう朝なのか。

まだ眠い。2度寝しても大丈夫かな。でも、チョロ松くんに、わたしが朝ごはん食べないと片付かないって怒られちゃうかな……


わたしは、ふああ、と大きな欠伸をひとつして、身体を起こそうとした。


……しかし。


そこで、やっと、自分の身体が動かないことに気がついた。


「えっ……な、なに?」


あわてて確認すると、わたしの身体は、麻縄のようなもので頑丈に縛られていた。

両手を背中に回されてくくられ、更に、腕と身体を固定するように、縄が何重にも巻かれている。


「ど、どういうこと……?」


はっとして周りを見回すと、そこは、いつも寝起きしている寝室ではなかった。

そこは、狭くて薄暗い空間……寝室の押し入れの中だった。

ということは……


???「あ、おはよう。さくら」


不意に声がして、そちらを向くと、そこにはカラ松くんがいた。


「か、カラ松くん……!?」


どういうこと?

じゃあ、つまり、これはカラ松くんの仕業なの?


「カラ松くん……どういうことなの? なんなの、これ?」

カラ松「ああ……さくらが寝ている間にここに運ばせてらった」

「ど、どうして!? これ、ほどいて!」


必死に腕を動かして拘束をとこうとするが、縄はかなりきつく巻かれていて、抜け出すことができない。


カラ松「あまり暴れないほうがいいぞ。それ、絶対にほどけないし、さくらが痛い思いするだけだと思う」

「そっ、そんな……」


カラ松くん、どうしてこんなことを……?

あなたは……

あなただけは……わたしに酷いことしないって信じてたのに。


「カラ松くん……おねがい、これ、ほどいて…? なんでこんなことするの?」

カラ松「……なあ、さくら。きのう、自分が何をしていたか、俺の目を見て言えるか?」


カラ松くんの目が、鋭い光を宿した。


「えっ…………」

カラ松「きのう、さくらは俺に嘘をついた。そうだろ?」

「あっ、え……う、嘘?」


なにを言っているの、カラ松くん……?



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