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【おそ松さんR18】君がため

第17章 こっち見て【十四松+トド松】




***


目を覚まして最初に目に飛び込んできたのは、図書館の白い天井だった。


おかしいな…

わたし、十四松くんとトド松くんにトイレで襲われて気を失ったはずじゃ…?


???「…さくら?」


不意に横から声がして、首を回してそちらに目をやる。

と、一松くんの不安げな瞳と目が合った。


そこでようやく、自分がソファのような長椅子に寝かされていることに気がついた。


「一松くん……?」

一松「さくら……大丈夫?」

「大丈夫って、なにが?」

一松「トイレで倒れてるのを司書さんが見つけて、ここに……スタッフルームに運んでくれたんだよ」

「……そうだったんだ。ごめんね、心配かけちゃったね」


ソファの上で身体を起こして、ぐるりと周りを見回す。

周りには、あらゆる本が山積みされていた。

図書館のスタッフルームってこうなってるんだ……


一松「ずっと具合わるかったの? …むりやり連れ出して、ごめん…」

「ちがうよ。そんなことない。図書館に連れてきてくれて、うれしかった」

一松「ほんとに…?」

「うん、本当だよ。ありがとう、一松くん……えっ?」


突然、

一松くんに抱きしめられた。

苦しいくらい強い力で。


「ちょっと……どうしたの、一松くん」

一松「……さくら、本当に好き…」


いつになく真剣な一松くんの声色に、心臓がどきっと音をたてた。


「……い、いきなりどうしたの?」

一松「ごめん……別にどうしたわけじゃないんだけど、伝えたくなった」

「……っ」

一松「僕、さくらのこと大切にしたい……大切にする……だから、」



……カラ松じゃなくて、僕を好きになって。



一松くんは、そう言って、わたしをますます強く抱きしめた。




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