第15章 ふたりで【カラ松】
暗闇の中で密着し合うわたしとカラ松くんの身体。
カラ松くんの吐息が、頬にあたる。
「か、カラ松くん……?」
カラ松「この前はごめん。目の前で一松とシてるとこを見せつけられて、カッとなってあんなことしてしまったんだ……。3Pなんて嫌だったよな」
「そ……それは……」
カラ松「あんなこと、もうしないよ。これからは、ちゃんと、ふたりで愛し合いたい」
ふたりで愛し合いたい……?
それって、つまり……
頭が結論に至るより先に、カラ松くんに唇を奪われた。
「んんッ……」
手を握られ、指と指を絡められた。
そのまま、わたしは、押し入れの床に押し倒された。
カラ松「一松には内緒な」
「あ……ちょっと、カラ松く――」
言い終わる前に、ふたたびキスで口を塞がれた。
濃厚なキス。
舌と舌で糸を引かせてはまた口づけ合い、それを何度も繰り返す。
カラ松「さくら…好きだ……っ」
キスの合間に、カラ松くんが、愛の言葉を口にする。
カラ松くんの声は、まるで媚薬のようだった。
耳元で囁かれただけで、身も心もとろとろに蕩けてしまいそうになる。
「わ、わたしも……」
好き、とは言えなかった。
わたしにそんなことを言う権利はなかった。
「カラ松くん……っ、あ」
カラ松くんの手が、服の中に滑り込んでくる。
その手は、わたしの身体を、まるでその線を確かめるように撫で回した。
「あっ……いや…う」
身体を撫でられているだけで、びくびくと反応してしまう。
カラ松「ずいぶん敏感な身体だな。これも一松に仕込まれたのか?」
「ち、ちが……ちがうよ…っ」
カラ松「じゃあ、さくらはもともとこんな嫌らしい身体なんだな」
すーっ、とカラ松くんの手が太ももにおりてくる。
太ももからお尻にかけてのラインをなぞられて、わたしは、快感を抑えきれずカラ松くんのパーカーをぎゅっとにぎりしめた。
カラ松「……それ」
「えっ……?」
カラ松「わざと? 煽られてるようにしか感じないんだが」
カラ松くんは、ぺろりと舌で自分の唇を舐めた。