第14章 好き、嫌い【チョロ松】
Sideチョロ松
昼過ぎ。居間におりていくと、畳みの上でさくらちゃんが眠っていた。
起こさないように足音を忍ばせて、そっと近づく。
そして、その傍らに腰をおろして、さくらちゃんの寝顔を見つめる。
すーすーという規則正しい寝息。
どんな夢を見ているのか、さくらちゃんは、少し幸せそうに微笑んでいる。
そういえば、昨日、おそ松兄さんとさくらちゃんは、ふたりでデートに行くと言って出かけて、そのまま朝方まで帰ってこなかった。
どこで何をしていたのかは、僕にはよくわからないけど、きっと、昨日の夜はあまり寝かせてもらえなかったのだろう。
チョロ松「風邪ひいちゃう……」
できれば二階に布団を敷いて寝かせてあげたいけど、起こしたら可哀想だ。
僕は、自分が着ていた緑色のパーカーを脱いで、さくらちゃんの上にかけてあげた。
僕はいつもパーカーの下にワイシャツを着ているから、パーカーを脱いだって大丈夫。そんなに寒くない。
「う……ん」
さくらちゃんは、ごろんと寝返りをうって、僕のパーカーをぎゅっと握りしめた。
ごくり、と思わず息をのむ。
僕のパーカーをにぎりしめて幸せそうに眠るさくらちゃんが、
とても可愛く思えた。
チョロ松「はあ、やば……」
不覚にも質量を増したソレを見下ろして、溜め息をつく。
最近、他の兄弟にさくらちゃんを取られっぱなしでご無沙汰だったから、いつもよりムラムラがひどい。
欲求不満なのかな、僕。
幸い、今、家には僕とさくらちゃんしかいない。
誰かが帰ってきたらアウトだけど、でも、するしかない。
僕は、ズボンのチャックをはずして、ごそごそと下着の中からそれを引き出した。
ふるりと震えるそれを手に取り、ゆっくりと上下に扱く。
チョロ松「う……さくらちゃん……」
眠っているさくらちゃんを見下ろしながら、手を動かす。
エロ本を使ってするのとは比べ物にならないくらい、気持ちいい。
チョロ松「さくらちゃん……」
名前を呼びながら、モノを扱いている手と逆の手を、さくらちゃんに向かってのばす。
そっと頬に触れると、その柔らかさに、息がとまりそうになった。