• テキストサイズ

【ハイキュー!!】夢の続き ~another story~

第3章 episode II :黒尾 鉄郎の楽しみ


それから何度もいつもの公園で葵と遊んだ。
相変わらず、靴はまともなものを履いてきたことは数回しかなく、脱走してきていた。

『おまえまた脱走か?おじさんに怒られるぞ』

「だいじょぶ、だいじょぶ!バレる前に戻ればいいのだよ」

ドヤ顔で、おまけに人差し指を顔の横で立てて、俺は半ば呆れて笑った。

研磨ともゲームで通信をして、すっかり打ち解けていた。



そして、そんな日々が続き遂に彼女はランドセルを背負う年になった。同時に彼女は病院を一時退院した。

病院から出るとき、まだその体には大きすぎるランドセルを背負って、看護師さんや医師、あいつの両親が沢山の花と拍手で祝った。
当然、俺たちもその場にいた。

照れくさそうにはにかむあいつは本当に嬉しそうだった。


「鉄郎くん、研磨くん、こんな子だけでよろしくね?」

葵の母親が俺たちに目線を合わせながら、困ったような笑顔でそういう。
俺たちは、コクリと頷く。当たり前だ。断る理由がまずない。


おばさんはありがとう、と微笑んで頭を下げた。

気のせいか、うっすら目に涙を浮かべて……。

おじさんはというと……

「うぉぉぉぉおお!こっち向いてー!葵ー!!笑顔!笑顔で!!!」

と、カメラを構えながら全力で撮影会。

「恥ずかしいからやめておとーさんっ!」

周りの人もずっと笑っていた。
俺たちも、同じように。


それから、俺たちは毎日3人で学校へ一緒に行った。



––––黒尾 鉄郎の楽しみ–––– 終
/ 25ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp