第1章 ばすけっと [ブラコン:昴]
『25.26.27.28.29.30!朝日奈さん!目標の30回いきましたよ!33.34.35』
バッ…ー
ドンドンドン シュッー…
パサッ…
手元にあったボールは昴に取られリングを通った。
「何回ドリブルができても周り見れなきゃすぐとられちまうぞ?ボール」
『凄い……、じゃなくて!私の最長記録がぁ、朝日奈さん意外と意地悪ですよね』
「意地悪?そうか?初めて言われたぞ」
『ぇえー絶対嘘だ』
その時丁度5時を知らせる鐘がなった。
『あ、もうこんな時間!バイト行かなきゃ』
「今からか?悪い、長々と…」
『いえ、バイトまで時間があって暇だったので暇つぶしにフラフラしてただけなので。こっちこそすみません、練習中に…』
「あ、いや…俺は別に…」
自分の都合に長々と付き合わせてしまってもうしけない気持ちと、もう帰ってしまうのかと淋しい気持ちになった。
『ほんとにありがとうございました!楽しかったです』
「おう。ならよかった…」
『じゃあ、私行きますね』
そういうとは歩きだした。
「!」
『はい?』
ー呼び止めてしまったー
話す事なんて考えずに呼び止めてしまったためどもってしまう。
「ぃや、その………、俺ここでよく練習してるから、いつでも暇な時来いよ。またバスケ教えてやる」
『………、いいんですか?』
「………別に////たまにならな////」
『じゃあ、お願いします!またきますね」
「ぉお、呼び止めて悪かったな、バイト…頑張れよ」
『っ、はいっ!/////』
彼らの物語はまだまだ始まったばかり。