第4章 ちょっとした悪戯 [神々の悪戯:ロキ]
『すっごい!アポロンすごいよ!かっこいー!』
「ほんと!?俺かっこいい!?に褒めてもらえて嬉しいな!嬉しいよ!」
………。
つまんない。
なぁなにが『アポロンすごいよ!かっこいいー!』なのさ!
ただ演劇でやる役が王子でその衣装着ただけじゃん。
『こんなに似合うなんてアポロンは本当に王子様みたいだね!頑張って作った甲斐があるよー!』
「ははは、ありがとう。のおかげだよ!全員分の衣装作るなんて大変だったよね?」
「ちゃんいつも遅くまでミシンと闘ってたんですよ!皆さんのためにって」
「そうだったんだ…手伝ってあげられなくてごめんよ、本当にごめん」
『そ、そんな!私が好きでやったことだから…アポロンが気に病むことじゃないよ?だから演劇、頑張ってね?王子様っ♪』
「/////……う、ん……うん!頑張るよ!絶対、絶対成功させよっ!絶対だよ!」
……〜んーーー、なぁに顔赤くさせてんのさァ!
もだよ!
王子様だなんて……もうっ!
『…キ!……ロキってば!』
「!?………な、なにさ?」
『?、何って………はい、ロキの分の衣装だよ?』
「あ、ありがと。あ、そうだ……!そうじゃん!うん!そうだよぉー!」
『え?』
さっきのアポロンだって衣装着たらかっこいいって褒められてたんだからァ、俺だって衣装着たら褒められるに違いない…んふふー♪
「なんでもなァい☆こっちのこと。じゃ着替えてくるねん」
『?、あ……うん……』