第5章 「甦る記憶」
ーーードドッドドッドドッドドッ!!
馬を走らせる。
今のところ巨人とは出合っていないが、
ーーーパシュゥウウウウ~……
左翼側前方で、
巨人を知らせる赤の信煙弾が上がった。
ーーードドドドドドッ!
『!』
エリ「巨人です!!2体来ます!」
『コニー!信煙弾撃って!』
コ「は、はいッ!」
この長距離索敵陣形は、なるべく巨人を避けて前へ進み死傷者を減らすという作戦なのだが………。
あれは避けられない。
『剣を抜けッ!倒す!!』
「「「ハッ!!!」」」
ーーーヒュヒュヒュッ…!
立体起動装置を使って巨人に立ち向かう。
ミカサが1体の巨人の足首を削ぎ、巨人のバランスが崩れた所を私がうなじを素早く削ぎ落とす。
『ハァアッ!!』
ーーーズバンッ!!
よし、1体は片付けた………。
コ「うっ…!?あぁっ!」
コニーの悲痛の叫び声が聞こえた。
見てみると、
もう1体の巨人に体を捕まれていたのだ。
『コニー!!』
私は急いで助けに行く。
ーーーキンキンッ…ドスドスッ!!
前やったみたいに刃を外し、
巨人の目に目掛けて投げ刺した。
『ふんっ!!』
ーーーズバババッ!!ドシャアッ!!
コニーを掴んだ腕を切り落とし、
素早くうなじを削いだ。
ーーードサッ!
コ「うっ…!」
コニーは地に落ち、なんとか生きていた。
『コニー大丈夫!?』
コ「すんません俺…いてっ…!」
『!…折れてるっ!』
巨人に捕まれた時にやられたのだろう。
右腕が完全に折れていた。
コ「へ、平気です…」
『いや、駄目』
ミクリヤは調度良い木の枝をとってくると、
それをコニーに取り付け私のタオルを巻いた。
コ「///(このまま死ねる…)」
『とりあえずこれで我慢してね』
私がもっと早く気付いていれば
コニーは腕を折らずにすんだのに……。
『よし…進もう』