第4章 月島夢 後編
その直後、身体がぶるぶると痙攣した。
あまりの刺激で、呼吸も上手く出来ない。
「んあ・・ぁ・・」
快感で口を開いたまま、そのまま刺激に合わせて声が漏れる。
そんなだらしない姿を見せてしまっているけれど、それを隠す余裕も無い。
『っ・・!』
ふっと顔に吐息がかかるのを感じて、顔を上げると
いつもとは違う、余裕の無い本気の蛍。
上気した頬
汗ばんだ身体
苦しそうな表情
その表情でさえも、感じてしまう。
何度も何度も感じて、小さく痙攣している自分自身の体。
与えられた快楽が途切れないまま、蛍のものを締め上げる膣内。
『っ・・・また・・・イってる・・・』
わざと言葉で。
でも、その声はいつもの嫌味とは違う、確認する様な
目の前の出来事を噛みしめる様な
そんな言い方。
そう思っていると
『・・・か・・わ・・いぃ・・・・』
吐息と混ざり消え入る様な声で、そっと呟く蛍。
それを掻き消す様に続けて言う。
『加菜っ!・・出すよ・・・』
そして、くっという息の止まる声。
ドク ドクと脈打つ下半身
ああ、欲が吐かれているのがわかる。
その射精感でさえ、感じる。
その脈打ちにさえ反応して、快楽を受け流すことが出来ず、下半身がきゅうっと締まる。
さっき、自然と口から漏れ出た声。
言葉というよりも、吐息に近かったその言葉は、一瞬でかき消されてしまったけれど。
日頃、あまり言葉で感情を伝えない、蛍
そんな蛍が呟いた本音
確かに聞こえた、蛍の本音
それは、頭を撫でてくれるその指先から、私に入ってくる様で
たまらなく愛しくなった
fin.