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ハイキュー!!夢小説

第4章 月島夢 後編


バレンタインのあの日から、蛍とのお付き合いが始まった。



と言っても、彼は毎日部活漬けの日々で、普通のカップルらしいことはそんなに出来てない。

放課後も部活で遅くなるし、先輩と出て来るから、一緒にはなかなか帰れない。



だから、私が朝早く家を出て、朝だけ一緒に登校している。
単純に、自分がそうしたかったから。


秘密の朝デート


一緒に登校なんて嫌がられるんじゃないかと思ったけど

『別に。好きにしたら』

と、ひとこと。



そんな感じで、付き合い始めて1ヶ月が経った。



週末は、部活が半日の場合が多い。


そういう時は、大抵、蛍の家で課題をする。


進学クラスの私達は、日向君や影山君とは別で、課題が多い。

2人でやった方が効率が良いっていうのもあるけど、本当は、蛍と一緒に過ごすための口実。



「はぁ〜!終わったぁ!」
『オツカレサマ』

背伸びをしていると、気持ちのこもっていないねぎらいの言葉がかけられた。
バレーボール雑誌に視線を落とし、とりあえず言葉だけの“オツカレサマ”


それもいつもの事。


「疲れたぁ〜・・・進学クラスだからって、こんなに課題出さなくてもいいのにさ」
ブツブツと独り言を言うも

『仕方ないでショ』
そう言って、空になっていたマグカップを持って、1階のキッチンへ向かう蛍。

暫くして、琥珀色の紅茶と、真っ赤な苺の乗ったショートケーキが運ばれて来た。

「あ、ゴメン、手伝わなくて」
そう言って慌てて立ち上がると

『別に。ついでに持ってきただけだから』
そう言って、テーブルに置いて行く。



本当は、私の課題が終わるのをずっと待っててくれていたんだろう。


でも、それを気付かせないために雑誌を読んで、私が終わってから空になった自分のカップを持って1階に行く。



付き合い初めて、蛍は優しくなった。

言葉遣いは相変わらずだけど、声のトーンや行動で優しいなと感じる。




家では、蛍は優しい。
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