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【うたプリ】君の歌が聴きたくて

第1章 始まり


私達の会話に割って入ってきたのは、私を慰めてくれた人……そして部長さんがトッキーと呼んでいる人……。


「ええと……トッキーさん?どうかしたんですか?」

「はあ……。貴女までそう呼ぶんですか?」

「あ……。嫌でしたか?」

「いや、そうではなく……。私にもちゃんとした名前はあるのですから。

……一ノ瀬トキヤです。」

「一ノ瀬トキヤさん……か。」

(かっこいい名前だな……。)

と、そこに部長さんが私達の間を手で遮るようにした。

嶺二「……ちょっとっ!なーに二人の世界に入ってるのさっ!

……んで、何?トッキー?」

トキヤ「先ほど、寿さんは試験を行うと言ってました。
……ですが、それは不必要だと思います。」

嶺二「何でそう思うのかな?」

トキヤ「彼女には何らかの才能があります。私は彼女の演奏を聴きましたが、かなりのものです。
七海さんにも劣ってない演奏でした。

そして、現在作曲ができる人が七海さん、そして、美風さんのみです。
しかし、美風さんはどちらかといえば歌う方でしょう?

ならば、彼女はこの部に必要だと私は思います。」



……驚いた。

まさか、一ノ瀬さんがこんなことを言ってくれるなんて。

(……嬉しい。凄く嬉しい!)



部長さんは何かを考えていたようだったが、すぐに私の方を向いた。

嶺二「うん。確かにそうだ……。しかも、あのトッキーがここまで言うなんて……。


よし!決めた!
この子を音楽部にいれることにするっ!」

「本当ですかっ!」

「……おい、そんな簡単に決めていいのかよ。」

ふと、部長さんの隣にいた男性が呟いた。

嶺二「いーのっ!ぼく、部長だから、決めてもだいじょーぶっ!ねっ!」

「チッ、……勝手にしろ。」

「あ、ありがとうございますっ!
これから、精一杯頑張りますっ!
よろしくお願いします!」

嶺二「うんうんっ!
ヨロシクマッチョッチョ☆」



こうして私は無事、音楽部に入部できたのです。


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