第2章 都会は怖い。
『端によりたいだけなのにっ……』
夜行バスでの疲労が出たせいか頭がくらくらする
どうしたらいいかと余計に混乱する
(『あ、やばい…』)
膝から崩れ落ちそうになった時
⦅グイッ ⦆
右腕が引くようにつかまれた感触がした
『・・・え?』
??「っ、大丈夫ですか?」
恐る恐る見上げると、スーツ姿でマスクをした高身長の男性がいた。
20代だろうか?私よりは年上だけど若い感じだ
??「少し歩ける?」
『・・・あ、はい』
「よしっ」と、同時に私の体を起こしそのまま腕を引かれた。
普通は見も知らず男に腕を引かれたら振り放すべきだろうがそんなことを考えている余裕もなかった
ただ、彼についていかなきゃ
と、掴まれてる右腕を見ながらぎゅっと肩掛けカバンの肩紐を握った。