第33章 おかえり
「てめーが素直になんのも、あいつのおかげなんだろうな」
「…あぁ、そうだ」
楽しそうに笑っている凛を後目に高杉は頷いた。
「247勝246敗。お前が勝ち越してるからな、また本気の喧嘩でもしようぜ」
「…覚えてやがったのか」
「当たり前だ。勝ち逃げはさせねェって言ったろ」
「フッ、上等だ。だが次も俺がとるぜ」
「いや、次は必ず俺がとってやらァ。…もう少しで桜が咲く。そしたら喧嘩のあとに桜の下でまた酒でも酌み交わそう」
「そうだな、楽しみにしてるぜ」
そう言うと銀時は高杉の猪口に酒を注いだ。
高杉も銀時の猪口に酒を注いで、二人はそれを同時に飲み干した。