第4章 コトバの紡ぎ方
結局、あの後朝方までずっと晋助様に抱かれて……
もう体はクタクタです……
「体中、俺の痕だらけじゃねえか」
見ると、腕や脚、胸に無数の赤い痕があった。
昨日は自分は快楽に溺れていてこんなにも痕を付けられていたなんて気が付かなかったらしい。
「あの…これはどういう意味なんですか?」
「さぁな。世の中には言わなくても伝わるモンがあるってこった」
そう言った高杉の顔は楽しそうで、明らかによからぬ事だということがわかる。
「…お前もいいんじゃねえか。お前は口下手なところがあるからそれを直すのにはな」
「はい、楽しかったです!神威さんと阿伏兎さんとも初めてお話できましたし」
「良かったじゃねえか」
「もっともっと、皆さんと仲良くなりたいです!」
布団にくるまって笑いかける凛に、高杉は告げた。
「凛、お前だけがいきがってるわけじゃねえのが分かっただろ」
「…はい」
「…そうだな、人を操るってのも言葉からだ。」
「そうですね。わたしはいつも晋助様の言葉に操られてしまいますから」
「言うな?……まァ、好きなようにすればいい。お前にとっちゃあ艦の上も退屈だろうからな。あいつらに相手してもらえ」
「はい!皆さんともっとお話したいです!」
「…だがな」
いきなりグイッと顔を近付けられ、見つめられながら、
「お前を愛していいのは俺だけだぜ」
思わずキュンとした。
「分かったか?」
「……はいっ」
そう言われて嬉しくて恥ずかしくて、赤い顔と潤んだ瞳を見られたくなくて凛は高杉に抱きついた。
~ コトバの紡ぎ方 ~