第30章 【最終章】夢か現か \❤︎/
「ぁっ…!…っあ……だめぇっ…!」
だが、そんな思いは虚しく一番感じるところばかりを攻められて耐えきれずに達してしまった。
「…っ、ぁ…」
気持ちとは裏腹に引き抜かれただけで感じてしまって、自分を抑えられなかったことに涙が止まらない。
これでは本当に快楽を求め溺れるだけの人間のように感じて、恥ずかしくて罪悪感でいっぱいになる。
「…ぅっ…ごめんな、さいっ…」
泣きじゃくりながら小さな声で言うと、高杉は優しく凛にキスをした。
「…凛」
「…」
「…好きだ。いつものお前も、俺の前でめちゃくちゃになるお前もな」
「…っ」
「めちゃくちゃに乱れてはしたない顔したっていいんだぜ?俺の前では我慢すんじゃねェ。もっと欲にまみれたお前も見せろよ」
「…しん、すけさま、」
「凛、愛してる」
高杉は凛の顔を覆う手をどけると、涙で真っ赤になった瞼に口付けて、そして唇を重ねた。
「んっ……」
何よりも優しくてあったかいキスに心がゆっくりと解けていくようだ。
「…んっ…、っ…」
唇を離すと抱きしめられて頭をなでられて、たまらず凛もぎゅっと抱きしめ返した。
「…凛」
「…ぅっ…晋助さまぁ…」
「分かったか?我慢なんてモンはしなくていい。もっと乱れて俺を求めろ」
「……」
「惚れた女に求められるんだ。男としてこんなに最高なこたあねェ」
「…しんすけさまっ」
「それに、俺ァお前のはしたねえ顔も好きだぜ」
「っ…」
高杉の言葉に凛は涙を拭いながら顔を真っ赤にさせた。