第30章 【最終章】夢か現か \❤︎/
凛のその言葉に、高杉はフッと笑った。
「わたしも、晋助様が大好きです」
笑顔で返すとまた抱きしめられて、凛も高杉の背中に手を回した。
枕元で光る橙色の灯りが二人を優しく包み込んでこの雰囲気だけで酔いしれそうになる。
また口付けを交わして、もっと奥深くまで味わって甘くとろけてしまいそう。
「…晋助様っ」
潤んだ瞳で見上げると、大好きな高杉の表情が見えて心も身体も熱くなる。
「…抱きてえ」
「…抱いて、くださいっ…」
そう言った途端、布団の上に押し倒されて唇を奪われた。
激しく互いを求め合って、息する暇さえ与えないようなキスに、既に頭がぼーっとする。
「…ぁっ…晋助様っ…ん、」
知らぬ間に帯は解かれ、気付けば下着一枚の姿になっていて凛も唇を重ねたまま手を伸ばして高杉の着物の帯を引っ張った。
「…やっぱり、今日は積極的じゃねェか」
「っ…」
「お前から脱がしてくるなんざ久しぶりだな…」
高杉は右手でホックに手をかけると、鎖骨にキスを落とした。
「…ここまで誘われたら満足させてやらねえとなァ?」
「っ……」
赤くなる凛を見て笑うと、高杉はブラのホックをはずして自分も着物を脱ぎ捨てた。
「…晋助様、」
「なんだ」
「…包帯、とってほしい、です」
「…」
いきなりの凛の言葉に、高杉も少し戸惑ったように言葉を詰まらせた。
「…嫌じゃねえのか」
「嫌なんかじゃないです。…わたしといる時くらいは、とってもいいんですよ…?……それに、わたしは晋助様のありのままの姿が見たいですっ…」