第4章 コトバの紡ぎ方
髪を結うと、凛の首筋には真っ赤な痕が咲いているのが見えた。
その姿がなんとも…
「…エロい」
「へ!?」
その言葉が思わず口から漏れて、高杉はニヤリと笑った。
「夜になったら全身につけてやる。楽しみにしとけ」
耳元でそう言われ、その低い声に体がゾクリとした。
「…あ!晋助様!聞いてください!」
「なんだ?」
「今日はですね、一日中ずっと暇だったので皆さんに伝言を頼まれてひたすら皆さんに伝言を伝えていました!
万斉さんと、また子さんと、武市さんと、阿伏兎さんと神威さんです!そして晋助様も!」
「ヘェ…それは楽しそうでよかったじゃねえか。」
「はい!阿伏兎さんと神威さんとも初めて話せましたし!」
「…神威とは何を話した?」
「えっとそれは……秘密です」
まさか、あんなことがあったなんて言えるわけがない。
泣きそうになりながら高杉への想いを語ってしまったなんて、、、
「…俺に秘密たぁ、いい度胸してんじゃねえか」
また高杉が怪しく笑うものだから、凛も強気になってそっぽを向いた。
「…俺に言えねえようなことか?」
そういうことじゃない。
けれど、そんなこと恥ずかしくて言えるわけがない。
高杉に見つめられて、凛はぎゅっと目を瞑った。
「…そんな顔で見つめないでください….」
「なら早く言えよ」
「うぅ…」
すると凛は観念したように、真っ赤な顔で下を向いて語り始めた。
「…神威さんに、何で晋助様はわたしを選んだのかと聞かれて…わたしも理由はわかりませんが、わたしは晋助様が大好きだし、お側にいさせてくれるだけで幸せです。…ずっと晋助様と一緒にいたいです、と……」
「………」