第21章 冷血硬派♡高杉くん \❤︎/
高杉は男達を睨みつけると、男達はゲラゲラ笑いながら高杉の左頬にパンチを食らわせた。
「っ……」
「晋助様っ!」
まともに拳をくらい高杉も歯を食いしばる。
見ると高杉の頬は多少赤くなっているが流血はしておらず、少しだけ凛は胸をなで下ろした。
「…テメェ」
「晋助様!わたしなら大丈夫です!晋助様ならこんな人達すぐに倒せます!」
「う、うるせえ!このクソ女!」
男が凛から手を引いた一瞬の隙をついて高杉は凛の隣に立っていた男に強烈なパンチを食らわせた。
そして自分へ飛んでくる拳を軽々とかわすと、続いてもう一人の男も高杉の放った拳まともに浴び、後ろへ吹っ飛んで倒れ込んだ。
「大丈夫か?」
「…大丈夫です」
高杉は縛られたのロープを解いて優しく凛を抱き締めると、また男の方に向き直ってニヤリと笑った。
「…しんすけ、さま?」
高杉は一発だけでは満足できないのか、またゆっくりと立ち上がろうとする男に鋭く蹴りを入れて馬乗りになってさらに拳を食らわせた。
もう男達も立てなくなってしまって、見ると目を背けたくなるほど男達の顔は血だらけになっていた。
「…晋助様、もう大丈夫ですから、」
「俺が気に食わねーんだよ」
まるで獲物を狩る獣のような目の高杉に恐怖すら覚えて、拭ったはずの涙がまた溢れ出す。
もうこれ以上こんな高杉を見たくなくて、凛は必死で高杉の学ランの裾を引っ張った。
「もうやめてください、晋助様…怖い、です」
「……」
泣きながら震える手で自分の学ランを引っ張る凛に、高杉は無言で動きを止め凛の腕を引っ張った。
「…飽きた。行くぞ」
「…あっ晋助様っ…」