第21章 冷血硬派♡高杉くん \❤︎/
「お前の携帯使って高杉の野郎呼び出すからな」
高杉の文字を押すと、画面には発信中と書いてあって高杉の携帯電話に繋げられていることがわかる。
しばらくコール音が鳴ると、電話が繋がったのか男は笑って言った。
「もしも〜し高杉くんかなぁ〜?」
『……誰だテメェ』
「覚えてねえの?俺達お前に借りがあんだよ」
『………』
「今一緒に凛チャンもいるぜ。俺達の前で縛られてさ。あ〜やだ凛チャン泣かないでよ〜」
『………』
「ちょっと凛チャンにかわるわ。オラ高杉に助けでも乞え」
男は凛の耳元に携帯電話をあてた。
「…晋助様っ…ごめんなさっ…ぃ…」
『オイ凛大丈夫か、』
「……助けて…っ」
すると男は携帯電話を自分の耳へとあてた。
「ってことだから今すぐあの廃工場に来い。早く来ねーと可愛い凛チャンどうなっても知らねーぞぉ?」
そういってそのまま電話を切ると、男は楽しそうにニヤニヤと笑った。
「今から愛しの晋助サマが来るぜ。俺らにぶっ潰されにな」
「この前は邪魔が入ったが今日こそ借りを返す日だな」
やっぱりそうだ。
この男達はこの前も自分の元に現れて同じことをしようとしたのだ。
その時はちょうど神威が助けてくれて何事も無かったが、今回はそうはいかないらしい。
恐怖と高杉に対しての申し訳ない気持ちでいっぱいで、目からは大粒の涙が溢れた。
「高杉来るまで暇だな」
「ああ」
欠伸をする男達に、凛は小さな声で言った。
「…晋助様、来るか分からないですよ」
「あぁ?」
「だって…こんなところにっ…」
「大丈夫だって高杉なら絶対凛チャン助けに来るって。ってか来てくんねーと俺らが困るんだけどさ」