第21章 冷血硬派♡高杉くん \❤︎/
キーンコーンカーンコーン
授業の終わりを知らせるように学校のチャイムが鳴った。
セーラー服に身を包んだ少女、白石凛は帰りの支度をしようとカバンに教科書を詰め込んでいた。
すると教室のドアが開いて、そこに姿を現したのは高杉だった。
「凛、帰るぞ」
「あっ…はい!」
急いで荷物を詰めカバンを背負うと、高杉の後ろに一人の男の姿が見えた。
「おい高杉ィ、テメェ授業も出ねーで何やってやがる」
「チッ…銀八テメェ……」
「授業も出ねーで凛とイチャついてんじゃねーよ。…羨ましいです!」
この銀魂高校3年Z組の担任教師、坂田銀八は持っていた名簿で軽く高杉の頭を叩くと、さらに後ろから同じクラスの丸メガネの少女、神楽とメガネの新八が顔を出した。
「そうアル。なんで凛みたいな女の子があんな中二病ヤンキーのこと好きなのか全然わかんないネ」
「よくあるだろ?真面目な子ほどワルに惹かれちゃうもんなの。そういう年頃なの!」
「よくありがちな設定ですよね」
「オイ本人目の前にいるぞ」
「へー。そうなの?凛」
いきなり振られた神楽の言葉に驚くと、凛は照れたように言った。
「…でも晋助様ってとっても優しいんです」
「どんなところが?」
「この前他校の人達に話しかけられてるところを助けてくれたり、こうやって帰る時に迎えに来てくれたり…とっても優しいんです」
凛は恥ずかしそうに頬を染めながら言った。
「へー。もうベタ惚れアル」
「てか凛が他校の奴らに絡まれるのって高杉が原因だよね」
「高杉さんにそんな一面があるなんて意外ですね」
「オイテメェら好き勝手言いやがって」