第17章 Good for you \❤︎/
「…わたしだってっ…ほんとはずっと晋助様に会いたかったです…寂しかったです」
素直に告げると、満足そうな高杉の顔に見入ってしまう。
ドキドキしていると抱きしめられたまま頭を掴まれて、ちゅっと軽く口付けられた。
高杉から見たら自分なんて見た目的にも、精神的にもまだ子供なのかもしれない。
けれど、もう世間知らずの子供なんかじゃない。
少しでも高杉に見合うような綺麗な大人の女性になりたくて、そのためならできることならなんだってしたい。
「…晋助様、」
「なんだ」
「…あの…明日もお仕事ですか?」
「もう何もねえよ」
「…夜はあいてますか?」
「何がしてえんだ」
「いやっ…別に…変なことしたいわけじゃなくて、あの、ただ一緒にいたくてっ…」
「フッ、分かりやすいやつだな」
「っ…」
「なら、今からどこか出掛けるか?」
「えっ、ほんとですか!…あ、でもまた出るのでは二度手間になってしまいます…」
「構わねえさ」
目をキラキラとさせてあまりにも嬉しそうに言うものだから、とても可愛く思えて高杉は凛を抱きしめたまま額にちゅっと口付けた。
「少しだけお時間ください。着替えてきます!」
「あァ。羽織はそこに置いとけ」
抱きしめていた羽織を綺麗にたたみ直して床に置くと、凛は恥ずかしそうな、けれどとても嬉しそうな笑顔で高杉にお辞儀をして部屋を出て行った。