第17章 Good for you \❤︎/
それから数日が経って、もう箪笥の中の存在が薄れてきた頃だった。
「そういえばこの前買った下着、もう着たッスか??」
「…え、」
「どうだったッスか!?晋助様の反応は!?」
なんて、また子がとても楽しそうに聞いてくるものだから思い出して恥ずかしくなって凛はまた子から顔を背けた。
「…いや、まだ着てもないです!」
「えーっ!?なんでッスか!?」
「だって晋助様忙しそうだしっ!それにやっぱりわたしにはあんなセクシーな下着は100年早いです!」
「でも晋助様のためっスよ!?最近忙しいからこそ!こういう時に凛が癒してあげるのが一番ッスよ!」
そう言われても…
恥ずかしいものは恥ずかしい。
「全ては晋助様のためッス!」
゛全ては晋助様のため゛
また子のその言葉に、少しだけ迷いが生じた。
その凛の迷いを汲み取るように、さらにトドメの一言が。
「そういえば前晋助様が『凛には色気が足りねェ』って言ってたッスよ!」
「…へ?」
「えーっと、確か前に言ってた!ような気がするッス!たぶん!」
「…晋助様っ…」
また子の言葉がさりげなく胸に突き刺さって、凛は両手で胸を抑えた。
「…晋助様…あぁ…ごめんなさい…」
「…あ〜…だから!やっぱり!あれが勝負下着ッスよ!あのセクシーな下着で晋助様を誘惑してやるッス!」