第17章 Good for you \❤︎/
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「……はぁ」
凛の目の前にあったのは、なんとも可愛らしいランジェリーだった。
誰もいない自分だけの部屋で、凛はかわいいピンクの袋に入れられたランジェリーを見てため息をついた。
…買ってしまった。
完全に話にのせられて、買ってしまった。
「……」
買ってはみたものの、どうしよう。
これをつけて、、、なんて恥ずかしくて想像しただけで顔が熱くなるのを感じる。
『これをつけてカレを誘惑すれば、カレもお客様にメロメロ間違いなしですよ♡』
昼間の店員の言葉を思い返してみるとさらになんだか自分が恥ずかしくなって、これをつけて…なんてことは到底想像できない。
(それに、こんなことしても晋助様が喜ぶわけないよ…)
あの高杉のことだ。
こんなことをして喜ぶのか分からないし、反応が怖い。何よりもこんな格好で高杉の前に出るなんて恥ずかしくてできない。
けれど、頑張って買ったものを箪笥の奥にしまっておくのも勿体無いし、何より、、、
…最近ご無沙汰な気がした。
最近というもの、高杉はとても忙しそうで艦にいないこともしばしば。身体を重ねるなんてことはもう何日もしていない。
(いやいや、別にそんなことしたいわけじゃないし!)
一人で恥ずかしくなって心の中で自分に言い聞かせてみても、少し寂しいというのが正直な気持ちだった。
けれど、自分だけがいつも求めているような気がしてなんとなく悲しくなって、凛はまた大きなため息をついた。
身体を重ねる時はいつだって高杉からで、自分から誘うなんて恥ずかしくて考えられない。
その上あのランジェリーを着てなんて。
「…やっぱりむりっ!」
凛は持っていたランジェリーをそのまま袋に入れると箪笥の奥へと押し込んだ。