第16章 運動しましょう♡ \❤︎/
「…太ったから会いたくなかっただと…?」
「そう…です…」
ついにバレてしまった。
高杉だけにはバレずにやり過ごすつもりだったのに。
「…太ったって恥ずかしくて言えなくて…だから痩せるまで晋助様に会わないつもりでいたんです…」
「…そんな理由で俺を避けてたのか?」
「…そう、です。…ほんとにすみません。…でも、晋助様の前ではいつも綺麗なままでいたかったんです。ごめんなさい」
「……」
機嫌の悪そうな高杉の顔に、体が震える。
こんな自分勝手な理由で怒らせて心配までかけてしまった自分がなんだか情けなくて、不覚にも涙が溢れそうになってしまった。
だが、そんな凛の不安とは裏腹に、また優しく高杉の胸に引き寄せられた。
「…え、」
「…ククッ、ずいぶんと可愛い理由じゃねェか」
「…怒ってないんですか…?」
「別に怒ってねえよ。怒るどころか笑えてきたぜ」
楽しそうに笑う高杉の、大好きなこの顔にまたきゅんとする。
その大きな手で頭を撫でられるとなんだかとてもほっとした。
「…勘違いさせてしまってごめんなさい。でもなんだか可愛い晋助様が見られてとてもよかったです」
「…うるせえ」
「こんな晋助様初めて見ました。なんだか弱々しい手で抱き締めてくれる晋助様が可愛くて可愛くて…」
少しからかうように言うと、不機嫌そうな面持ちになる高杉がさらに可愛く見えて、今は少しだけ上手になったように感じた。
いつもよりもまた少しだけ小さい声で反論されて、なんだかぎゅっと抱き締めたくなった。
「こんな晋助様も可愛くて大好きです」
「デブのくせにうるせえな」
「!!!」
高杉からのまさかの言葉に凛は一瞬固まった。