第16章 運動しましょう♡ \❤︎/
高杉を避けて、早1週間が経った。
最初は高杉を見つけるとすぐに引き返したり見つからないように努力していたし、見つかれば高杉から疑いの目をかけられていた。だが最近は高杉に見つかっても全く何も言われなくなった。
もう興味がなくなったのだろう。
そう思うとなんだか悲しいような気もして、自分の勝手な理由で高杉を避けてしまっている事実に申し訳なさでいっぱいになった。
だが、これも全てダイエットのため。
大好きな人の前ではいつも綺麗なままでいたい。
あともう少し頑張れば、もとの体重に戻れそうなんです。
晋助様、あと少しだけ待っていてください。
凛の事情を知っているまた子も神威も、とっても痩せていてスリムだ。
そんな二人に手伝ってもらって日々ダイエットに励む。
その効果ゆえ、少しお腹の脂肪が気にならなくなってきた頃だった。
「ふぅ、これだけ毎日動いてれば凛もだいぶ痩せたんじゃないッスか?」
「ちょっとだけ、お腹周りがスッキリした気がします!」
また子のその言葉に、凛も腹部をさすってみせた。
まだ完全に目標までは辿り着いていないが、指でつまんでみても掴める部分はほぼなくなっていた。
「もういいんじゃないかな、終わりにしても。それよりも凛ちゃん最近全く晋助に会ってないみたいだけど大丈夫かい?」
「…うーん、たぶん」
「きっと寂しがってるよ。そろそろ会いに行ってあげたほうがいいんじゃないかな」
自分勝手な理由で高杉を避けてしまっていることに若干罪悪感を覚えて、凛は心の中で何度も高杉に謝罪をした。
だが高杉のことを考えると無性に会いたい気持ちが強くなって、頑張った今なら、と思う。