第16章 運動しましょう♡ \❤︎/
「…何か言いたいことがあったんじゃねえのか」
「なっないです!あれはまた子さんが勝手に…」
「また子と何の話をしてた」
「なっ何も…」
言えない。
太ったからダイエットをするなんて言えない。
「セックスをすると効率よくカロリーを消費できる」なんてもっと言えない。
「…おい」
「えっと…また子さんと女子会をしていました!」
「…」
「男子禁制なので内容は言えません!ごめんなさい!ではわたしはこれで!」
すると凛はすごい勢いで扉に一直線し出ていってしまった。
高杉は一人残された部屋でこの上なく不機嫌そうな顔をすると、仕方なく凛の部屋をあとにした。
それからというもの、凛と顔を合わせるたびになんだか不信感を抱く。
と、いうよりも顔を合わせる回数自体減っているような気がした。
これは、確実に避けられている。
何か、凛にしてしまったのかとらしくもなく考えてみる。
だが、何も思い当たる節がない。
それどころか最近まともに会話もしていないし特に嫌がられることは何もしていない。
…だろう。
「……」
強引に捕まえて問いただしてみようとも考えたが、なんとなくそれも気が引ける。
高杉はこの上ないほど大きな溜め息をついた。
まさか一人の女相手にこの始末とは。
…情けねえな。