第8章 「 かのじょ 」 二口堅治
「次、俺が主将になったから。」
「わ!そうなんですね!すごいです~!!」
昨日の部活で主将に指名されたことを報告すると、真由はとびっきりの笑顔で手をぱちぱちと叩いた。
いや、かわいすぎかよ…!
「俺、バレー頑張るから。」
「はい。応援してますね。」
真由は俺のことをいつも応援してくれる。
なんていうか、俺のやりたいことを優先してくれる。
ワガママも言わない、甘えたりもしない。
なんか、俺、我慢させてるんじゃね?と、最近思い始めた。
というのも、ちゃんと付き合うなんていうのは初めてだから、今の今まで気がつかなかったんだよな。