第7章 「 私の幼馴染 」 孤爪研磨
「えっと、じゃあ、手でもつないでみますか?」
「いいんすか!つないで!!」
「真由、テンパり過ぎだから。」
私と研磨くんが手をつなごうとすると
「あれ?!おはようございます!!」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえ、さっと手をもどす。
「あ、リエーフくん。」
「おはよ。」
でも、私と研磨くんの様子を見て何かを察したらしい。
「え?!昨日の今日で?!そんな感じですか?」
リエーフくんは目を輝かせて言った。
「うるさい。リエーフ。」
「またまた~。研磨さん!よかったっすね!」
「うるさい。リエーフ!!」
「昨日みたいに走らなくていいんですか?」
「リエーフ、バカにしてるでしょ?」
「あは、バレました?」
「…リエーフ、部活のとき、覚えてなよ。」
「え、こわい!!」
「あはははは!!」
ふたりの姿を見て思わず笑ってしまった。
そんな私を見て、研磨くんもリエーフくんも顔を見合わせて笑った。
私には好きな人がいる。
子どもの頃から、当たり前にすぐ横にいる幼馴染。
これからもずっと、一緒にいられるといいな。
おわり