第7章 「 私の幼馴染 」 孤爪研磨
「お。やっとわかったか?」
お風呂上りの鉄朗がタオルで髪を拭きながら現れた。
「いやいやいやいや。わかってない。」
「今、言ってただろ?」
「研磨くんが、私を好きって?」
「そう。それ!」
「あるわけないじゃん!!」
「なんでだよ。」
「だって、そんな感じ、今までしなかった!」
「そうか?」
だって、子どものころから、研磨くんは何もかわらない。
「まあ、明日聞いてみれば?」
「そんなこと聞けないよ!」
「じゃあ、一生悩んでろ。」
「それは、嫌だ。」
「じゃあ、がんばるんだな。お兄ちゃん、応援してるよ☆」
「うるさい。」
「なんだよ。せっかく応援してやってんのに。まあ、違ったら俺がなんでも好きなもの、おごってやるよ。」
「何それ。」
「そんなこと、ないと思うけどな!」と言って鉄朗は笑った。