第1章 「 先輩 」 菅原孝支
「ちゃんと、好きな人とお付き合いしないとダメですよ!」
「そんなこと言われてもー!スガ、潔子ちゃん大好きだったじゃん!!」
「え?!何ですか?!それ?!」
「潔子ちゃんのこと好きだったでしょ?」
「いや、まあ、普通に…。友だち?仲間?みたいな意識はありますけど…。どこで勘違いしたんですか?」
「わかんないよ。見てたら、なんとなく、そうかなー?って思ったんだもん。」
私の言葉に はぁ とため息をつく。
「先輩の勘、あてにならないので信じない方がいいですよ。俺、ずっと先輩のこと好きだったんです。」
「え?!いつの間に?!」
「いつの間に?!って…。」
苦笑いしながら
スガは 片思い5年生です と教えてくれた。
「で、できれば、片思いはおしまいにしたいんですけど、どうですか?」
え、でも…
不安がよぎる
ずっと大好きだと思って思って、思い続けたスガ
そのスガが私を好きだと言ってくれてる
「先輩が心配してること、絶対にないです。俺は、浮気もしないし、別れたりもしません。ずっと一緒にいますよ。」
にっこり笑顔で言うスガ。
心配なんてあなたにはお見通しなのでしょうか…?
「なんで、私の不安がわかるのー?!」
「あははっ。何ででしょう?」