第4章 「 かたおもい 」 西谷夕
「えー…。そうなの?そうなの…?」
私の様子を見て、にやりと笑うスガ。
「よーし、卒業前だし、勇気を出して言ってみよー!」
「おー!」
に、乗る潔子。
「え?!本当に無理だって!言えない!」
「大丈夫。もし、何かあっても俺がなぐさめてやんよ!!」
「なんでスガになぐさめられないといけないの?!」
「私もなぐさめるよ!」
「潔子まで!!」
「このまま卒業したら、もう、今までみたいには会えなくなっちゃうんだよ?」
「いいの?気持ちを伝えずに卒業して。」
「好きなんでしょ?」
「好きなんだよね?」
「さあ!さあ!さあ!!!」
畳みかけるように言われ、押しに弱い私は、勢いでノヤにメールを送り、呼びだすことになってしまった。