第13章 「 ハロウィン 」 月島蛍
「いった!!!」
「ははは!!!」
おでこに痛みを感じ、目をあけると、ツッキーが大笑いしている。
「でこぴん!!!ひどい!!!」
「ひどくないよ。イタズラなんだから。」
おでこを押さえる私を見て、ツッキーは嬉しそうに笑っている。
「っていうか、今、何か期待してなかった?」
「し、してないし!」
ムキになって答える私に、“すべてお見通し”と言わんばかりの笑顔で「へー。」と答える。
そんなツッキーに私は頬を膨らませた。
「石井が期待していたことは、次回、ちゃんとふたりになれたときにするよ。」
ツッキーは私の耳元でそう言うと、体育館へ向かって歩き始めた。
っていうか、今、私の顔絶対真っ赤だ!
あつい!!
ああ、ツッキーに、翻弄される日々に終わりはこなさそうです。
おわり