第13章 「 ハロウィン 」 月島蛍
「・・・はあ?」
10月31日
今日はハロウィン。
いつも私を翻弄するツッキーに、今日は仕返し!!
おろおろする姿が見たくて部活の前、ツッキーにハロウィンのあの言葉を言った。
「だーかーら!トリック オア トリート!お菓子くれなきゃイタズラするぞ!」
「いや、聞こえてるけど。」
改めて、大きな声でそう言う私をツッキーは怪訝そうな顔で見た。
「あいにく、僕はお菓子持ってないんだよね。」
「はあ?!なにそれ!普通持ってるでしょ?」
「いや、持ってないでしょ。一般的な男子高校生なんで。」
あたりまえのようにそう言うツッキー。
「そんなことないよ?!スガさん、持ってたもん!!」
ツッキーに会うほんの少し前、スガさんに会った私は同様に声をかけた。
「石井は絶対そう言ってくると思ったんだよね。」
と、言いながら、スガさんはチョコレートをくれた。
やさしい。だいすき。
チョコおいしかった。さすがスガさんチョイス!!