第3章 「 クリスマス 」 月島蛍
仕事終わりのデート。
今日はレストランで食事をした。
「またのお越しをお待ちしております。」
会計を済ませ、外に出ると冷たい北風がぴゅうっと音を立てて吹いた。
「うぅうぅ~。寒いねえ。」
肩を震わせながら、手をさする真由。
吐く息も白くなる、寒さを感じる季節。
真由と過ごすのは、6度目の冬。
そんなことを考えてる僕の手を真由はにぎった。
「寒いから、手、つながせて!!」
「別にいいけど。」
「そっけない!!」
僕の手をぎゅっと握る小さな手を愛おしく感じる。
「蛍くんさ、クリスマス、何か考えてる?」
イベントってめんどくさい。
クリスマスなんて特に嫌い。