第9章 「 ひみつのノート 」 及川徹
昨日は何も言われなかった。
しかし、今日。
いつも通り学校に来たらいつもはいないはずの及川くんが教室にいて、今に至る。
「ねえ!だってさ、なんかさ、すっごい上手だったじゃん!あれ!!」
「わからない。知らない。なんのことかさっぱり。」
しらばっくれる私を見て、及川くんは頬を膨らませた。
「真由ちゃんがそのつもりなら、別にいいもんね!俺!!」
スネたかと思うと突然
「先輩!あの、言いたいことがあって…。 ん?なんだ? あの、えっと…私「ストオオオオオオオオップ!!!!!!!!!!」
「何ー?どうしたのー?急に大きな声出して!」
「いや、確信犯でしょ?!」
「あらやだ。女の子がそんな怖い顔しないの!」
この男、あの時書いていた1ページ前のセリフから言い始めた。
信じられない。