• テキストサイズ

Box【HQ!!】

第6章 壮行式とインターハイと期末テスト




インターハイが近付いたある日の事。


私はいつも通り、部活に出てマネージャーとしての仕事に励んでいた。



と言っても、まだ主将の大地さんの姿はなく、授業が比較的に早く終わった私達1年は準備をして早々に自主練習を始めていた。
さっき体育館に来た2,3年生はまだ準備中で、各々靴紐を結んだりとまったりとした空気が漂っている。




うおりゃぁぁぁぁ!という訳の分からない日向の叫び声と共に彼の手から放たれた、へなちょこアタックはあらぬ方向に飛んで行った。
そのボールを追っていくとその先には2年生が居て。






ポーン、と跳ねたボールは田中さんの頭上を越えようとするがそれは飛び上がった彼の手によって掴まえられる。





『あ!田中さん、ありがとうございます!』





そう声掛けると、彼はその勢いのままにボールを下にバウンドさせて私の方に返してくれた。




ボールは今度は緩やかな弧を描きながらこちらにふわりと飛んでくる。



いつもならリベロらしく着地地点でボールをキャッチするのだが、今しがた見えた光景に触発されてか私も粋な(?)彼の真似をして飛び上がって空中でボールを捉えた。




いつもなら見られない上空での光景に、スパイカーっていいなぁと暢気に考え着地する。







するとふと熱い視線を感じた。
その主を辿るとそれは2年生の方向で。
皆一様に口をあんぐり開けている。




そして静寂が漂った後、爆発した。






田「なんつー!エロい!!」



夕「ちょ、龍!俺のなんだから見てんじゃねー!」




田「ノヤッさん!あれは芸術だ!なんちゃら遺産に登録すべき宝だ!!」



夕「まぁな。あの白さ。目にこう、良いやつ…なんだったけ?ガンハク…ガンヒャク…??」




縁「眼福だろ。」




夕「それだ!!!あー!生きてて良かった!!」






到底想像できない理由で騒いでいるであろう2人を引いた目で見ながら、縁下先輩に理由を聞く。





---どうやら飛んだ時にTシャツからお腹がチラ見えしたらしい。



たったそれだけなのに異様に盛り上がる2人に尚も不思議に思いながら会話を聞く。



/ 229ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp