第5章 青の対戦と赤の対戦と強豪校
そして蛍の指が1本ゆっくりと私のナカに侵入してきた。
途端にメリメリと音が聞こえそうなくらいの異物感に襲われる。
『…んあっ!……っ!蛍、苦しいよぉ…』
苦しさを訴えると蛍は不思議な顔をしていた。
その顔にこちらもまたクエスチョンマークが浮かぶ。
そして蛍の顔が段々と驚きの表情になっていく。
「音駒のヤツと“それ以上のこと”って言ってたのは最後までしてないってこと??」
『……?うん。舐めさせられただけ。きゃっ!』
蛍からの問いに答えた瞬間にナカに侵入していた指を勢いよく引き抜かれ、蛍に正面から抱きしめられた。
突然の出来事に驚いて隣の蛍の様子を窺うと、その顔は満面の笑みを称えていて。
あまりの急展開に何が起こったのか目を白黒させている私に蛍は口を開く。
「音駒の人に…の初体験は奪われてたかと思ってたから。ちゃんと守ってくれてて嬉しかったの。何か文句ある?」
顔を真っ赤にしてそう伝えてきた蛍に“とんだ勘違いだな”という思いと、それ以上に愛しさが湧き上がってきた。
ちゅ。
いつもは蛍からのキスも私から出来ちゃった。
突然の私からのキスに蛍も眉を下げながら嬉しそうにしている。
と、急に真顔になる。
「困ったなぁ。が処女ならゼリーとか買っとけば良かったなぁ。」
ーーーん?ここは“好きだよ”、“私も”っていう甘い言葉が飛び交うんじゃないの??
そんな私のツッコミも虚しく蛍はうんうんと考え事をしている。
ーーーまぁ、いいけど。
そこまで考えて私は一つの打開策を思い付いた。
言ったら引かれるかもしれないと思ったが、今考えられる中で1番有効だと思うこの策を思い切って蛍に伝える事にした。