第1章 いざ!調査兵団へ!
先に行っててとミカサ達に伝えて、私はハンジさんの後を追った。
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「ささ!入って~♪」
「おじゃまします……」
しばらく歩いて着いたお部屋は、資料が散乱していて足の踏み場もないぐらいだった。
なんとか辿りついたソファに腰掛ける。
「はい、どうぞ!熱いから気をつけてね~」
出されたお茶に、ありがとうございますと言いながら口をつける。
少し熱いけど、久しぶりに飲むお茶は美味しかった。
「あの、それで、お話ってなんでしょう………?」
「ああ!」
手をポンッと叩いて、ニヤァと笑う。
ぞくり、と背筋が寒くなった。
「単刀直入に言わせてもらうと、私の薬の実験台になってほしいんだ!」
「…………………はい?」
薬の、実験台?
「え、あの、どういう…………」
「あー大丈夫だよ危ない薬じゃないしちょっと見た目が変わってしまうだけだしそれもすぐ元に戻るからさ!!だから、ね!お願い!すごくぴったりなんだよ~!!!!」
一息に言われて混乱する。
この人やっぱり危ない人なんじゃん!ついてきたのが間違いだった!!
断ろう、いや、断らなくちゃいけない。
「すみません、お断りさせて頂きます」
「それは無理かなっ♪」
「え、っ………!」
立ち上がった瞬間、眩暈に襲われた。
そのまま倒れようとしたら、ハンジさんに支えられる。
「絶対断られると思ったから、お茶に混ぜちゃってたんだよね~。ごめんね、ライラ」
ハンジさんの声は私にはもう届いていなかった。