第1章 [化け物]
と、少年が腕を振り上げた。
...ていうか、壁の外に出たいって思って何が悪いの?
私は3人の少年を思っきり睨みつけた。
「...何してんの?」
この瞳を見せつけた。分かるでしょう?そう、この瞳にも吸血鬼の特徴がある。
「何だよお前...殴られてぇのか?」
ふぅん...知らないのか。
「やりたきゃやれば?女の子に情けないね!」
と、言った。
「待て。お前...噂で聞いたき、吸血鬼の末裔か...?あ、赤い」
一人の少年は言った。
赤いのはおそらくこの瞳のことだろう。そう、吸血鬼の特徴の赤い瞳だ。
「に、逃げろ!!!!殺される!」
と、逃げて行った。殺さないって...
_____はぁ。だから外には出たくないんだよね~。
『化け物』
という単語が突き刺さる。一番言われたくない言葉だ。
「あ、ありがとう...」
金髪の少年が言った。
どうしまして、と言ったらニコッと微笑んだ。
すると、唐突に声がした。
「おーいアルミン!大丈夫か?」
少年が走ってきた。翠色の瞳にこげ茶色の髪だ。
...後ろから少女がついて来ている。ちょっと怖い。
「あっ、エレン!」
金髪の少年が言った。
友達かなぁ...うらやましい。
ってヤバい。増える。逃げよう...
「待てよ!」
呼び留められた。
早く立ち去りたい。
「お前の名前は?」
「スカレットシーラ!」
...あ。スカレットってだけで吸血鬼の末裔ってばれるのに...
「...吸血鬼の末裔?...だから化け物ね...」
ちょっと怖い少女が言った。
「______っ!!!」
やっぱり。もう...嫌だ。泣きたい。
立ち去ろうとしたら、
「待て!」
また呼び留められた。今度は腕をつかまれた。
男の子に触られるのは初めてだった。顔が紅潮する。
「おいミカサ!泣かすなよ!
アルミンを助けてくれたんだぞ?
...あ。俺はエレン・イェーガー。」
翠色の少年が言った。
「あ、アルミン・アルレルトです...」
と、金髪の少年が言った。
「...ミカサ・アッカーマン...」
渋々、といったかんじで言った。